研究所の一般公開に必要なデザイン


NHK技研一般公開に出かけました。

エンジニア風のお客さんが多かったです。
たくさんの解説員の方がていねいに解説されていて好感が持てましたが、一方で展示内容は私を含む一般の人には難しすぎてよく理解できませんでした。
学会発表ではないので、難しい用語は極力さけてほしいものです。
とくに週末は、誰でもわかるレベルに落してほしいなと感じました。

例えば、プロジェクターの説明。
ラティチュードとかコントラスト比といった用語を使わなくても説明できるはずです。
再現可能な輝度範囲を模式図で見せてくれたら、すぐに理解できるのに、そのような図はありません。

研究所の一般公開には、技術開発と一般生活の接点をつくる面白いデザインの可能性があると思います。
一般のお客さんとどう関わるかで、来場者が感じる組織の印象は一変するはずです。
こんなものがあるといいなと思いました。
・その技術で将来どう良くなるなるかの未来予測(ユートピアでもいいので)
・研究の背景・文脈を理解するための、これまでの技術革新・研究の流れがつかめる年表
・お客さんの素朴な疑問に答えたり議論できる場としての「エンジニアリングカフェ」

それから、コンテンツについて。
いくら開発中とはいっても、コンテンツにも気を配ってほしいものです。
スーパーハイビジョンのコンテンツが、「日本遺産」(自然風景+交響楽)では未来がありません。
新しい技術で可能になる「新しい表現」を提案してほしいです。
それには、開発中であってもデザイナーやアーティストと取り組む意義があるのではないでしょうか。

最後のほうに、面白い研究がありました。
これ以上の高精細化は、人間の視力にとって必要ないのではないかというものです。
たしかにそう思います。
技術と人間の関係については、あのまぶしい画面が人の目に与える影響も研究してほしいです。
携帯ディスプレイを見つめつづける私たちは、そのために視力が低下している気がします。

まだ発展途上の分野もありますが、大型化、高精細化については、人間のつきない欲望が、そろそろ飽和点に近づいてきた。そんな印象を受けた展示でした。